マルクス『賃金・価格および利潤』/岩波文庫

1ヶ月ほど父についてイタリアを旅してきました。当然学校にはお休みをもらっています。まあ日本の大学受ける気ないし、外国の様子を知ってくるのもいいかと思って。私は幼少のことシンガポールで育ちまして、そのころの友達がイタリアの寄宿学校に入っているのです。今回の旅はその友人を訪ねる意味もありました。行ってみたらびっくり。古いシャトーを改築した学校に寮。ハリーポッターの世界かよ、とか思いました。当然写真撮りまくりでしたが、まあそれは級友とかにも公開している表ブログでUPします。十年ぶりくらいに会って見たら友達が私より頭二つ分大きくなっていてビビリました。あと胸とかもね!白人は成長が早いな!
父との旅とは書きましたが、父は打ち合わせとか商談やらでほとんど私は放っておかれたので友達の寮でだらだらしたり、観光したり、相変わらず本を読んでいました。
旅のお供に持っていったのはマルクスの『賃金・価格および利潤』。なんでこの本を選んだのかと言うと薄くて小さく荷物にならなかったからです。マルクスの本を読み始めたのは最近始めた仮想株式売買ゲーム「ケイゾン」で多少なりともいい成績をあげたいなーとか、最近の経済動向についていっぱしの意見を言えるようになりたいということがあったのですが、結論から言うとこの本だけで何かを得るのは難しい。元から一を知って十を知るような冴えた人間ではないのです。この本を理解するには、これが書かれた時期と、その状況についての知識がないと、なぜこの本が書かれたのか、そしてこの本がいわんとしていることは何なのか、ということを理解でないと感じました。序文でマルクスの『資本論』への最適な入門書である、と書かれていたのでもっと入門書的なものを期待していたのですがあてがすっかりはずれました。多分『資本論』を読んだ後に『賃金・価格および利潤』を読むと、その時に「なるほど!」と会得するものもあるでしょう。しかしこの本単体では難しい。強いて言えば土地もってる方が強い、とか断片的な知識を得たにすぎませんでした。まあもうしばらくは手当たり次第にマルクスケインズ系の書籍を漁ってみてそれから読み直してみたいですね。