ベルクソン『時間と自由』/岩波書店

カントの『純粋理性批判』を探していて見つけた本。ほかにベルクソン物質と記憶』も見つけた。ベルクソンのほうがカントより読みやすいし、先にこっちを読んでみるかー、と読み始めた本。
要するに人間には自由があるのかないのか、ある時点でAとBという行為のうちAを選択したときに、Bという行為はどういう位置付けになるのか、ということを論じた本。『創造的進化論』の中でも論じられていたとおり、ベルクソンにとって時間は一種の持続であり、人間にとっては一方通行でただ流れていくものであり、後戻りはできない。しかし人間はなんでもかんでも想像上の空間の中に併置してしまう傾向があるので、あたかもAとBという行為が両方とも可能であり、そこに選択の自由というものが存在したと考えるが、これは一種の誤解であると説いている。
この本のなかでもカントの『純粋理性批判』に言及している部分があって、やっぱりこれを読んでからこっちを読んだほうが良かったかな、と思った。でも見つからないんですもの。多分本の山の下の方に埋まってるんだろうなー。次は『物質と記憶』を読んじゃうか、それともなんとか『純粋理性批判』を探すか。と考えたところで「見つからないなら図書館で借りればいいじゃん!」と思いついた。なまじっか家に図書室があるがゆえの盲点。明日にでも行って見るか。
それにしてもベルクソンの文章はまさに美文というほかない。なんていうかね、過不足がないんだよね。プラトンほどくだけてなくて、カントほど堅くなくて、ライプニッツとかデカルトより現代的で、ヘーゲルみたいに暴走してない。私にとってひとつの理想である。ベルクソンのように書き、ベルクソンのように語れるようになる日が来ることを願って、日々精進をかさねよう。気に入ったセンテンスをノートに書き写す日々。

■人間はなんでも空間(延長)のなかで考える傾向がある。
■本質的に人間は時間(持続)に対して無理解である。
□観念連合論者ってどういうひとたち?

お台場は楽しかった。でも天気があまりよくなくて暗くて寒くてカメラの出番はあまり無かった。やっぱ太陽が出てないとカメラは楽しくないな。あと、かわいい靴を買った。